バンコクのノマドエンジニア育成講座『iSARA』5期生で、フリーランスWEBエンジニアのへぼちゃんずです。
5期の講座にはなかった6期の現地講座をまとめます。
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Day 10 2コマ使っての『成約率を最大化する商談』です。


講師は、えーちゃん(@amazing8160)さんです。
実際に近々の商談スケジュールを見せてもらいましたが、日に平均3件・多くて5件
今までに100件以上の経験があります。
1年以上フリーランスのWEBディレクターとして活動していましたが、
現在はMakersbankにてセールスを担当しています。
iSARA運営陣からも
『えーちゃんはコード書くより、仕事獲る側に回った方が良い』
と2期受講中から言われているほどでした(大学時代スタートアップで飛び込み営業全国1位に表彰された経験もある)。
【スタートアップ生まれフリーランス育ち横文字使う奴だいたい友達】 ← Twitterプロフィールより
この講座(記事)は、えーちゃんさんがリアルストリートで得たノウハウを体系的にまとめたものです。
また、営業はすべてに掛け合わせられるスキルなので、このノウハウはWEB制作以外でも使えます。
講座終了後、『営業っておもろい』とつぶやいていたのが印象的でした。
※えーちゃんさんはノマドなので、『商談 = オンライン(ビデオ会議)』になります。
この記事を読むメリット
- 商談〜成約までの営業術が学べる
- ノマド・リモートワーカーでも仕事が穫れる
- 営業が面白くなる
成約率を最大化する商談【iSARA6期/Day 10】
セールスの基本的な流れ
- 事前準備
- フロントトーク
- ヒアリング
- プレゼン
- クロージング
事前準備
事前準備でやること
- 定量情報の取得
- 定性情報の分析
- 仮説構築(課題解決のストーリー)
営業は後出しジャンケンが最強
相手が何を出すのか、は事前準備しだいで分かります。
重要なのは勝ち戦に持って行くことです。
- 先方の抱えている課題を理解し
- 自分と契約することでどんなメリットがあり
- どのように課題を解決できるのか
- 事前に提案内容をまとめておく
そのためにやることは以下の2つです。
- 顧客を知る
- 顧客になる(仮説を構築する)
これを徹底的に実践することでまだ顧客すら気づいていない課題にまで踏み込んで提案することができます。
リクルートでMVPを獲ったことがあるケースケさんもここまで出来れば絶対受注できると言っていました。
つまり、商談は事前準備が9割です。
①顧客を知る:事前リサーチとヒアリング
企業情報
- クライアント属性(エンドクライアントか否か)
- 事業内容
- 注力サービス
- 企業規模
- 商材
- ターゲット顧客
- 商談相手は誰なのか(決裁者か否か、リテラシーの有無)
以上はサイトなどで事前リサーチできることです。
他にもFacebookやTwitterを使ってリサーチすることも可能なので、
SNSは未来のクライアントとつながる可能性も考えて運用すべきですね。
現状リソース状況と金額感
- 現状のリソースは内製 or 外注
- 外注先は法人 or 個人
- どのくらいの金額で発注しているのか
相談背景と現状課題
- 今回興味を持ってくれた背景は何なのか
- 自分に期待することは何なのか
- 現状どういった課題を抱えているのか
- その上での懸念点は何か
以上がヒアリング項目です。
しかし、ヒアリングのし過ぎは禁物です。
※商談中にヒアリングもするので、これは事前ヒアリングになります。
②顧客になる(仮説構築)
事前リサーチとヒアリングを終えたら、顧客になって(発注者視点に立って)仮説を立てます。
顕在ニーズから、まだ顧客すら気づいていない課題(潜在ニーズ)を掘り起こし
仮説に対する「解決策」と「その根拠」を提示します。
えーちゃんさん(Makersbank)が地方のWEB制作会社と商談した場合の具体例は以下です。
Makersbankとは…100名超のリモートワーカーを抱えるスタートアップWEB制作会社
顕在課題
- 新しい発注先を探している
- 現状リソースに不満がある
- LP1枚10万円ぐらいで発注している
潜在課題(仮説)
- メイン顧客が地方クライアントのため、低予算や短納期でも最低限クオリティを担保できる発注先を探している
- 個人に発注しており、やりとりに不満を感じている → フリーランス一人ひとりに対して、それぞれのやり方で解決している
- 発注先をコントロールできるディレクターがいないことがそもそもの課題
解決策とその根拠
- LP1枚7万円で最短2週間で納品が可能である
- 専属ディレクターをつける
- 多忙な時はある程度まる投げでも対応できる
最も重要なパート『事前準備』のまとめは以下です。
まとめ
- ただ事前に情報を集めればいいわけではない
- 顧客を知り、顧客になる(仮説を立てる)
- 商談シーンをイメージして、どうすれば成約できるかのストーリーを描く
- 事前準備に時間をかけ過ぎる必要はない
商談/打ち合わせ
ここからは対面(オンライン含む)での商談セクションに入ります。
よくある課題
- 全て話切ったがイマイチ響いてる感がない
- 話したかったことが話せなかった → 後から思いつく
- クライアントに集中力がない
ほとんどの原因はフロントトークにある!
フロントトーク
フロントトークですべきこと
- 挨拶:第一印象は3秒で決まると言われている
- 自己紹介(名刺交換):Notionでオンライン名刺を作る
- アイスブレイク(対面者や会社について触れる)
- アジェンダ(議題)と所要時間の共有
フロントトークのゴールは『相手の聞く体制を作ること』
挨拶
例えオンラインと言えど、身だしなみは大事です。
- 髪を整える
- 襟付きを着る(白シャツ・ポロシャツ)
- でも、下は短パンでもOK(見えないから)
しかし、服装はWEBやリモートワークに理解のある相手なら、そこまで気にする必要はありません。
オンライン名刺を作る
えーちゃんさんのオススメは「Notion」というアプリです。
最近Notionというアプリの虜なのですがTweetするか迷ったほど神ツール❗️
特にこの2点が最高✨
◉ メモ帳感覚の操作性でWebページっぽいビジュアルにできる。
◉ 階層分けができるので社内ナレッジ管理や顧客管理としても使える。打ち合わせの議事録や提案書、名刺代わりにこれ使い倒してます。 pic.twitter.com/JuJV7UGLAM
— えーちゃん🇹🇭リモートワーカー (@amazing8160) November 18, 2019
使い方は「Npedia -Notion情報局-」が分かりやすいです。
Notion の英知を結集したサイト Npedia をリリースしました。|ノースサンド|note
どうも、ノースサンドのよーじろーです。勢い余って、Notionの情報サイトをつくっちゃいました。その名も、、、Npedia - Notion情報局 -ということで、提供しているコンテンツを解説します。
アイスブレイク
アイスブレイクとは、初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法のことです。
『アイスブレイク』でググるとテクニックやネタが多数ヒットしますね。
えーちゃんさんの場合は、あえて笑顔を見せて、この場は笑ってもいいんだという空気を意識的に作るようにしているそうです。
アジェンダ(議題)と所要時間の共有
この商談のゴールはどこなのかを最初に話しましょう。
ゴールが分からないと相手は永遠に走らされている感覚になり、集中してくれません。
具体的な会話例は以下です。
最初に話すこと
- 今日の議題は3つあります。
- ◯◯と△△と□□です。
- 所要時間は約30分を予定していますが、よろしいでしょうか?
商談時間の理想は30分くらい、長くて1時間ほどです。
基本的には相手に合わせることになると思いますが、慣れない内は長くなりがちなので、最初にゴールを設定することが大事です。
えーちゃんさんの場合は、さらに議題をZoomに貼っておきます。
これで相手の聞く体制の完成です。
ヒアリング
ヒアリングですべきこと
- 改めて事前共有事項の確認をする → 相手に話してもらいつつ、共感を入れる
- 自分が用意していた仮説を被せ+αの課題を提示する
- 認識のズレをなくす(顧客と同じイメージを共有できている状態)
- 相手の話をまとめてあげる。補足してあげる。
顧客は自分の本質的な課題を理解していないことがある
こちらで潜在的なニーズを掘り起こしてあげる
改めて事前共有事項の確認をする
ここで重要なのは「相手に話をさせること」です。
下手な営業マンほど"沈黙"が怖くて自分語りをします。
こちらがやることは相手の話に「共感」や「相槌」を入れることです。
駆け出しで「共感」のエピソードがない場合は人から聞いた話でも良いでしょう。
『以前クラウドソーシングでフリーランスに発注した経験があるんですが、納品せずに飛ばれたことがあって…』
など共感を入れるためのテクニックとして使います。
自分が用意していた仮説を被せ+αの課題を提示する
徹底的に事前準備ができたなら、今度はそれを伝えるフェーズです。
相手に『ウチの事こんなに調べてくれたんだ…。』と思わせられれば、
ライバルより見積もりが高くても成約します。
これはえーちゃんさんが発注者の時に相手が何も準備して来ず(こちらから説明せねばならず)
『めんどくさい…』と感じた経験から来ています。
認識のズレをなくす
相手と認識のズレがあると何を言っても刺さりません。
この認識のズレをなくすための「事前準備」と「ヒアリング」なのです。
また、最後に相手の話をまとめてあげるのも重要です。さらに補足までしてあげられると、
相手は『同じイメージを共有できている』と実感(錯覚)します(ケースケさんが得意なやつ!)。
※ここまでのヒアリングに関しては『SPIN話法』というテクニックに基づいています(ググってみてください)。
プレゼン
刺さるFABEを提示する
- Feature:商品の特徴 → 自分の商品の強みは何なのか
- Advantage:利点 → 他者に勝る点は何なのか
- Benefit:利益 → 顧客はどういう利益があるのか
- Evidence:証拠 → それらの根拠は何なのか
Makersbankの場合
- Feature:商品の特徴 → フリーランスチームを組んでいること
- Advantage:利点→ フリーランスの安さと柔軟性を保ちながら、構成/デザイン/コーディング/運用サポートまでワンストップで対応できる
- Benefit:利益→ 自社のリソースを今より大幅に削除した上で対応範囲が広がる
- Evidence:証拠→ マーケター/デザイナー/コーダーが在籍しており、それぞれの実績が◯◯だから
このFABEというフレームワークに自分を当てはめて考えてみてください。
特に駆け出し時は『自分に強みなんてない…』と思うかもしれませんが、
- 駆け出し → 今なら安価にできる
- 仕事がない → 全リソースをあなたにさける
- 今すぐできること → 即レス
と探せばあるものです。
この商談中に熱意を見せる、この記事を最後まで読んで圧倒的なパフォーマンスができれば、それも強みです。
クロージング
クロージングですべきこと
- 予算の確認と概算見積額の整合性を取る
- 発注意思確認までのプロセスを確認する
- ニーズと提案のマッチ度を確認
- 着手時間の確認
予算の確認と概算見積額の整合性を取る
予算 ≒ 概算見積にする
クロージングですべきこと
- 予算オーバーする場合のAプラン
- 予算内で抑える場合のBプラン
- さらに値下げできるとしたらCプラン
- クオリティ期待値が◯◯ならDプラン
- 業務範囲が◯◯までならEプラン
と複数の着地パターンを作っておくことで予算的にNGという失注理由をなくします。
また、受注側からしても予算だけで判断するのはクレバーとは言えません。
しかし、あまりにも「予算」と「現実的な相場」に乖離がある時は、お互いのためにも早めに撤退しましょう。
【ケーススタディ】
発注者:予算15万
受注者:工数的に20万は必要ここで案件断る(失注)のは思考停止。
複数見積もり案をだし、発注者に選択してもらうのが吉。15万でできること、20万でできることを明示する。#iSara6th
— しょーご@マークアップエンジニア (@samuraibrass) November 28, 2019
発注意思確認までのプロセスを確認する
相手が決裁者ではない場合、
誰に、いつ、何を確認し、どういう流れで意思決定できるのかを確認しておきます。
相手が法人の場合は意思決定までのプロセスが複雑化するので、
意思決定の適切なタイミングでリマインドを送れるようにしておきましょう。
また、決裁者を交えての連絡チャネルを抑えられれば最高です。
ニーズと提案のマッチ度を確認
この場で結論づけたニーズと提案のマッチ度は
- この時点で100%なのか
- 社内で検討が必要なのか
- 他社と比較しているのか
の確認を取ります。
えーちゃんさんいわく『違和感はだいたい現実になる』ので、その違和感をここで潰します。
着手時期の確認
希望納期から逆算して◯日までに着手するべきなので、
◯日までに発注意思を固める必要がある。旨の確認を取ります。
同時に相手には着手時期が伝わるので、制作に必要な素材が遅れるのも防げます。
※ここまでのクロージングに関しては『BANTフレームワーク』に基づいています(ググってみてください)。
クロージングのコツ
クロージングのコツ
- テストクロージング
- 次のアクションをその場で決定する(What/Who/When)
大前提として、初回の商談で成約することはあまりない。
テストクロージング
テストクロージングとは…すでに契約しているかのように錯覚させるテクニックです。




自分との契約後をイメージしてもらいましょう。




YES取りを繰り返して、断る理由を徐々に無くしていきましょう。
このテストクロージングは『いかに顧客の本質的な懸念点を引き出して潰せるか』がポイントです!
次のアクションをその場で決定する(What/Who/When)
その場ですべきこと
- 一番連絡が取りやすいツールにその場で移行する
- 双方の直近タスクを確認しその場でスケジューリングする
- 商談後、即お礼連絡と議事録共有
一番連絡が取りやすいツールにその場で移行する
ポイントは『その場で』することです。
連絡が取りやすいツールのオススメは「LINE」や「メッセンジャー」などの
無視しにくいツールです。
メールは無視しやすく、埋もれてしまっている可能性もあるため必ず、その場で移行しましょう。
双方の直近タスクを確認しその場でスケジューリングする
タスク管理も「Notion」でできます。
TO DO LISTなんかも作れるんですよ。
少し前からNotionを使ってタスク管理を始めたのですが、Wordpressのブロックエディターと使用感がほとんど同じなので、Web制作者との相性めちゃくちゃ良いのではと思ってます。
Notionでのタスク管理については、こちらの記事が本当に素晴らしくてそのまま真似してます。笑https://t.co/j6ZDK9tq1U
— ホクト@神戸のコーダー (@tomadip) December 5, 2019
商談後、即お礼連絡と議事録共有
商談が終わったら「お礼の連絡」と「議事録の共有」を、爆速で。
できるセールスマンはココが爆速です。
ちなみに議事録も「Notion」で作れます。
『Notion 〇〇』で検索すると、必ずiSARAの人が…笑
社内で「Notionがすごい!」となっていて、やっっっと開いてみたのだけど、本当にすごかった!!!
リアルタイム更新されるので議事録にも、オンライン名刺的にもなる。ポートフォリオ、これでいいのでは…?そしてairdrop共有できることに感動…。 pic.twitter.com/VpCzPKXVzg
— haruna@旅暮らしデザイナー (@Haruna_F1207) November 15, 2019
オフラインで会いたいと言われたら
できればオンライン(ビデオ会議)が良いですよね?
交通費かかるし。相手のホームに乗り込むのは緊張するし。
えーちゃんさんはこの4ヶ月でリアルに会ったのは1件だけです。
どうしてもオフラインで会うのがイヤなら
- 会いたいと考えている理由を聞く
- その理由を潰していく
- 「他のクライアントさんともオンラインでやらせていただいているので、その形でいかがでしょうか?」
契約が決まった後に会うのも一つの手です。
ケースケさんいわく『実績がない内は会いまくって足で稼いでもいい。』
オススメのビデオ会議ツール
オススメはURLを共有するだけでビデオ会議が始められ、無料でレコーディングまでできる「Zoom」ですが、
相手の環境やリテラシーによって「Zoom」が使えない場合もあるので、「Whereby」のリンクも同時に下に貼っておくと尚良いでしょう。
日程の決め方
日程を決める際は日時の候補を3つほど挙げ、1往復でサクッと決めることを心掛けましょう。
商談日は可能な限り『最速』の日付が望ましいです。
営業スタイルは人それぞれ
営業の根本やロジックはここに書いたように同じですが、
人にはそれぞれの「キャラ」や「型(スタイル)」があります。
えーちゃんさんの場合は、フリーランスやリモートに理解のある若手起業家系にめっぽう強いそうです(わかるー)。
気に入られてライバルの見積もりやサイト構成まで見せてもらったことがあるそうです。
えーちゃんさんとケースケさんでも営業スタイルが違うように、(えーちゃんさんがケースケさんのスタイルでやると、顔が詐欺師のため上手くいかない 笑 by 本人)
人それぞれのキャラに合わせた「自分の型」を作る(見つける)ことが大切です。
型を作るには場数を踏むのが一番です。
ぶっつけ本番が怖いなら『ロールプレイング』でシミュレーションするのもアリです。
営業は『ロジック:9 感情:1』
あくまで、ここに書いたロジックを身につけることが大切ですが、意思決定は『感情』で決まります。
こんな実験結果があります。
脳外科手術で「感情的部位」を失った人は、一分の隙もない論理的な人間になるわけではなく、「決断を下せない人」になる。
また、商談の目的は「成約」です。
商談なしで決まるならそれがベストです。
おわり
えーちゃんさんの講座は今期6回ありますが、
この『成約率を最大化する商談』がメイン、俺にしかできない授業と言っていました(か、カッコイイ…)。
言語化していなかったこれまでのノウハウを体系的にまとめ、当日の朝6時まで作り込んだ講座は
ケースケさんも絶賛の内容でした(ユーキさんはなぜか不在w)。
iSARAのDNAを取り込み、自分のスタイルと掛け合わせてその能力を開化させた
アメイジングを冠していいのは、えーちゃんとスパイダーマンだけ!
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